簿記の独学を初心者が始めるには?何から手をつけるか順番に解説します

独学のコツ
簿記の独学を初心者が始めるには?何から手をつけるか順番に解説します

初心者が最初にやることは「3級のテキストを1冊買う」だけです

初心者が最初にやることは「3級のテキストを1冊買う」だけです

簿記をこれから始める方へ、結論をお伝えします。最初にやるべきことは、簿記3級のテキストを1冊買うこと。それだけです。

情報収集に時間をかける必要はありません。「どの級から受けるか」「どの教材がいいか」を何日も調べている間に、テキストを開いた人は仕訳を100問解いています。簿記は調べる科目ではなく、手を動かす科目です。

私は商業高校の商業科出身で、簿記をゼロから学びました。最初の数週間で何をしたか、そして何に苦労したかをお伝えします。

なぜ3級から始めるのか

なぜ3級から始めるのか

簿記には初級・3級・2級・1級がありますが、初心者が目指すのは3級です。

  位置づけ
簿記初級 入門向け。就職・転職での評価はほぼない
3級 最初の目標。履歴書に書ける最低ライン
2級 就職・転職で評価される。経理職の実質的な入口
1級 専門職向け。税理士試験の受験資格にもなる

初級は飛ばして構いません。3級は初学者を想定した範囲で作られており、簿記が初めてでも独学で十分届きます。

どの級を狙うべきかは簿記の資格を独学で取るには?で整理しています。

最初の1ヶ月でやること

最初の1ヶ月でやること

1〜2週目:仕訳だけをやる

簿記の学習は仕訳から始まります。最初の2週間は、仕訳だけを毎日やってください。

ここで必ずぶつかるのが「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」です。左が借方、右が貸方——そう覚えても、なぜそちら側なのかは最初は分かりません。

私自身、仕訳の意味が腑に落ちるまでかなり時間がかかりました。そして分かったのは、これは理屈で理解するより、量をこなすほうが早いということです。

1日10問を2週間。ある日から手が勝手に動くようになります。解説を10回読むより確実です。

3〜4週目:テキストを進める

仕訳に慣れたら、テキストを順番に進めます。ルールは1つだけ。

1章読んだら、その章の問題を必ず解いてから次へ行く。

読んで分かった気になるのが、独学で最も多い失敗です。読めることと、白紙から解けることは別の能力です。

続きの手順は簿記3級の独学手順にまとめました。

初心者が用意するもの

初心者が用意するもの

  • テキスト1冊+問題集1冊(同じシリーズで揃える)
  • 電卓(12桁表示・関数電卓は試験で使用不可)
  • ノート(仕訳を毎日書くので消耗します)

これだけです。テキストの選び方は簿記3級の独学テキストの選び方で解説しています。

電卓は最初に買ってください。キー配置に指が慣れるまで時間がかかるため、直前に買い替えると本番で戸惑います。高価なものは不要です。

初心者がやりがちな3つの失敗

初心者がやりがちな3つの失敗

① 教材を買いすぎる

不安から何冊も買う人がいますが、1冊を何周もするほうが結果につながりやすくなります。教材の数と合格率は比例しません。

② いきなり2級から始める

「どうせなら評価される2級を」と考える気持ちは分かります。ただし2級の商業簿記は3級の内容を前提に組まれており、簿記が初めてなら遠回りになります。

判断材料は簿記2級をいきなり独学で受けていいかにまとめました。

③ 完璧に理解してから進もうとする

1周目で全部分かる人はいません。簿記は2周目から見え方が変わる科目です。分からない箇所に印をつけて、先に進んでください。

どれくらいで受かるのか

どれくらいで受かるのか

1日1時間なら2〜3ヶ月が目安です。総勉強時間で50〜100時間程度。

3級にはネット試験(CBT)があり随時受験できるため、「準備ができた時点で申し込む」という進め方ができます。試験日に合わせて焦る必要はありません。受験料は3,300円(税込)です。

時間の配分は簿記3級の勉強時間で詳しく書きました。

独学で不安な場合

独学で不安な場合

初心者の方から「独学で本当に受かるのか」とよく聞かれます。3級については、独学が標準的な選択肢です。心配は要りません。

ただし、進めてみて次のようになったら考え直す価値があります。

  • 同じ論点で2週間以上進んでいない
  • テキストを1周したのに、模擬問題が半分も解けない

判断の考え方は独学が厳しいと感じたときの見極め方にまとめています。

よくある質問

よくある質問

Q. 数学が苦手でも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。簿記で使うのは四則演算だけで、数学の知識は不要です。必要なのはルールを覚えて正確に処理する力です。

Q. 簿記初級から始めたほうがいいですか?
A. 必要ありません。3級から始めて問題ないよう設計されています。

Q. 独学と通信講座、初心者はどちらがいいですか?
A. 3級なら独学で十分です。2級以降で判断すればよいでしょう。

Q. 何歳からでも始められますか?
A. 年齢制限はありません。商業高校では在学中に取得する生徒がいる一方、社会人から始める方も大勢います。

Q. 途中で挫折しないコツはありますか?
A. 毎日必ず触ることです。簿記は積み上げ式なので、間隔が空くと前に戻ります。1日10分でも触れているほうが、週末にまとめてやるより進みます。


※本記事は2026年8月時点の情報です。試験日程・受験料は変更されることがあります。受験前に必ず日本商工会議所の公式サイトでご確認ください。

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